明るい毎日

今日も明日も楽しく笑顔で。

ありがとう巡礼

2019/10/26

ありがとう巡礼に参加しました。

「ありがとう巡礼」は、京都にある観音様をまつる33ヶ寺を巡る巡礼で、
洛陽三十三所観音巡礼」といいます。

 

月に一度、全国各地から集まった仲間たちと京都を歩き、
観音様に手を合わせています。

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巡礼は心の旅

 今回、巡礼についてブログを書きたいと思い、
改めて「巡礼って何なんだろう」と考えてみました。


そして、ふっと思い浮かんだのは、
巡礼は「心の旅」だな、ということです。


巡礼という非日常の中で、「今ここ」にある日常を学んでいるような。

私は歩きながら、そんな風に感じています。

 

 

 私が歩き始めた理由

 

私が初めて巡礼に参加したのは、2018年9月。
私は妊娠6ヶ月でした。

前年に流産を経験していたこともあり、
少しずつ迫っている「出産」を怖く感じ始めていた頃で、
大きくなってきたお腹を抱え、悶々と過ごしていました。

そのほかにも、その時の私は家族に問題を抱えていて、
心配事が多く、心乱れる日も少なくありませんでした。

「無事、出産できますように」
「母が元気でありますように」
「義母が健康になりますように」

そんな想いを胸に歩き始めたのが、
私の巡礼のスタートでした。

あれからちょうど1年。
最初に抱えていた心配事はきれいに全部、解決してくれています。

「まるで魔法のように」と言いたいところだけど、
それはなんか違うような気がしています。


私が無事出産できたのは、私や娘が頑張ったからだし、
そうできたのは夫や家族、友人、病院の先生たちが支えてくれたから。

母が元気になったのは、母本人が前を向いて立ち上がってくれたからだし、
父をはじめ、家族の想いがそこにあったから。

義母が健康を取り戻してくれたのは、義母自身が前向きに取り組んでくれたから、
義父をはじめ、家族がそれを支えてきたから。

 

そうやって、本人たちがその時その時に
真剣に熱心に前向きに、「今」と向き合った結果、なのだけど

 

そういう私であれるよう支えてくれたのは、
「祈る」心であり、そのための行動だったなと思います。

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 今の私が歩く理由

 

今、巡礼に出かける私の心にある想いは、

「娘を無事出産させてくださりありがとうございます」
「夫と仲良く、優しい心で娘を育てていけますように」
「よきタイミングで第二子を授かることができますように」


日々の中でつい、忘れてしまいそうになる大切な想いを
しっかりと胸に刻むように、歩いています。

 

 
最初に書いたように、
巡礼は「心の旅」であり、「日常」を学ぶ場だと感じています。

今、私の日常の中心には娘がいて、初めての育児に奮闘しています。

わからないことがあれば、本を読み、ネットで検索し、
「こうあるべき」というようなお手本を探して、
それが「正しいんだ」と信じて真似をする。

 

そうやって日々を重ねているけれど、
それが少し極端だったり、頑なだったり
側から見ると、どこか変な感じに映ったりすることもあると思います。

 

そんなママ初心者の私は、
巡礼に参加されている「先輩ママ」さんから「子育て」を学ばせてもらっています。


「こんな時はこうしたらいいよ」
という具体的なことから、心の持ちようまで、
たくさん教えていただいています。

 


そして、娘と歩く巡礼を助けてくださるみなさんからは、

「お願いします」「手伝ってください」と誰かを頼ることも
「子育て」のひとつなんだと学ばせてもらっています。

 

子育てはひとりでできないし、
私は、ひとりで子育てしてるわけじゃないんだな

そうやっていつも
心を軽くしてもらっています。

 

そういうわけで、私は巡礼を通して、
「母」としての私を育てているんだなと思います。

 

 

娘に伝えたいこと

そして、まだ8ヶ月の娘をわざわざ連れて巡礼に出かけるのは
娘に「祈ること」の尊さを教えたいからです。

 

「祈る」とはただ、手を合わせて目を瞑ること、ではなくて
その手の中にあるもの、そうやって生きる姿勢を、
私は娘に伝えたいと思っています。

きっとそれが、大人になった彼女にとって
かけがえのない財産になる、と信じているからです。

 

と言いながらも、私もまだ学んでいる最中で、
どうにも表現することができないので、
一緒に歩きながら「共に学んでいる」のだと思います。

 

大きくなった娘と共に手を合わせて
日日のお勤めをできるようになるのが
今から楽しみです。

 

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巡礼のおみやげ

巡礼に出かけると
いつも「おみやげ」をいただいています。

ここでいう「おみやげ」は「メッセージ」という意味で、
私の考え方の癖や、心の癖、思い込みに気づくことができたり、
「○○をしよう」という宿題のようなものだったり。

その時その時、必要なものをいつもいただいているように感じています。

 

今回のおみやげは、このおみくじ。
今回訪れた「城興寺」で引いたものです。

 

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「ありがとうありがとうありがとうありがとう
 ありがとうありがとうありがとうありがとう
 ありがとう これでも足らんなぁ・・・   」

 


私は誰に、もっと「ありがとう」を言わなあかんのかな

自問自答のすえ、出てきた答えは
「お父さん」

私は物心ついた時から、父のことが苦手で、
大人になっても、まるで反抗期まっさかりの子のように、
顔を見たらなんとなくいつも、ムカついていました。


実は、巡礼に行く前日も電話で怒ったところでした。

理由は、父と母が喧嘩をしていて、
私は母を怒らせた父に、怒っていました。

「なんでそんなことをするの!」と怒っていました。

そんな話を一緒に歩いていた方に聞いてもらっていたら
私は「父が嫌い」というか、「母を怒らせる父」が嫌いなんだなと気づきました。

私にとっての父は、ややこしい面もあるけれど
たくさんの幸せをくれた感謝すべき父でした。

優しく大切に育ててもらったのに
怒ってばっかりだったなぁ


「お父さんにありがとうを伝える」


今回の宿題は、これです。

 

 

最終地点のうれしい時間!

 

 今回の巡礼の最終地点、東寺で素敵な作品展に出会うことができました。

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「母と子」を思わせるような温かい観音様の姿に
とても感激しました。

どの作品も、命の喜び、祝福、愛………
そういったものを感じられて、作品を見ながら思わず、
抱っこしていた娘をぎゅっと抱きしめました。

「生まれてきてくれてありがとう」

どうしてこんな大切な想いをふっと
忘れてしまうんだろう。

その時も、朝からずっと抱っこしっぱなしで、
「あぁ、重たいな」と、疲労感いっぱいの眼差しで娘を見つめていたところで、


家にいるだけでは気づけないこと
ただ出かけるだけでは感じられないことが
巡礼の中にはあるなぁ、と改めて感じました。


また、この作品たちとの出会いは、
「第2子を授かりたい」という私の想いを
応援してくれているような気がして、うれしくて、
それを大切な仲間にシェアできたことも、またうれしい、

なんとも幸せな、ご褒美のような時間になりました。

 

日常に戻って

今回の巡礼を終えて、家に帰ってからの私の毎日は、
それ以前と比べて大きく何かが変わるような、そんな劇的なことはなくて、
ごくごく普通の毎日なのだけれど、ふとした瞬間に変化を感じます。

穏やかな気持ちで暮らせているな
心が乱れてもすぐ、元に戻れるようになったな
「ありがとう」が自然と言えるようになったな

そういう変化です。

目に見えてわかるものでもなく、
数字で測れるものでもなく、
証明することは難しいけれど、

私の心が「あぁ変わってきたな」と教えてくれています。

私がこれからもつくっていきたいのは、
少しずつ少しずつ方向を変えていく、そんな緩やかな流れです。

 

ありがとう巡礼では、33ヶ寺を5回の行程にわけて歩いて、
少しずつ少しずつ、歩みを進めていきます。

 

私の人生もそうあれたらな、と思っています。

 

 



最後になりましたが、
一緒に歩いてくださるみなさん、ありがとうございます。
これからもどうぞ、よろしくお願いします。